インターネット上の住所は「IPアドレス(数字)」だと説明しました。
しかし、私たちは普段「142.250.207.14」などと入力して検索しませんよね。
代わりに「google.com」と入力します。
なぜ文字を入力しているのに、正しい住所(数字)にたどり着けるのでしょうか?
その裏には、「ドメイン」と「DNS」という仕組みがあります。
この記事では、この2つを「表札」と「電話帳」に例えて解説します。
1. ドメインは「表札(ニックネーム)」
IPアドレス(192.0.2.1)は、コンピュータにとっては分かりやすいですが、人間には覚えにくい数字の羅列です。
そこで、人間が覚えやすいように、数字の住所に「文字のあだ名」を付けました。
これがドメイン(Domain)です。
- IPアドレス:
203.104.15.145(覚えられない!) - ドメイン:
yahoo.co.jp(覚えられる!)
つまりドメインとは、殺風景な数字の住所の上に掲げた、分かりやすい「表札」のことです。
2. DNSは「電話帳サービス」
しかし、コンピュータ自身は「yahoo.co.jp」と言われても、「は? どこそれ? 数字で言ってくれないと分からないよ」となってしまいます。
そこで必要になるのが、「DNS(Domain Name System)」です。
これは、名前と数字を変換してくれる「電話帳」のようなシステムです。
DNSの仕事の流れ(名前解決)
- あなた:ブラウザに「yahoo.co.jp」と入力する。
- PC:近くのDNSサーバー(電話帳係)に問い合わせる。
「ねぇ、yahoo.co.jpってところに行きたいんだけど、住所(IP)は何番?」 - DNSサーバー:分厚い電話帳を調べて答える。
「はいはい、ヤフーさんの住所は『203.104…』ですよ」 - PC:「ありがとう!」と言って、教わったIPアドレス(数字)に向かってアクセスする。
私たちがURLを入力してEnterキーを押した瞬間、裏側ではこの「問い合わせ」が一瞬で行われているのです。
もしDNSサーバーがダウンすると、ネット自体は繋がっていても、「yahoo.co.jp」のような名前ではアクセスできなくなります。
3. ドメインの「後ろ」には意味がある
ドメイン名の末尾(.comや.jp)には、きちんとしたルールがあります。
これを「トップレベルドメイン(TLD)」と呼びます。
| ドメイン | 意味 | 取得条件 |
|---|---|---|
| .com | Commercial(商業用) | 誰でも取れる(世界中で人気) |
| .net | Network(ネットワーク) | 誰でも取れる |
| .jp | Japan(日本) | 日本に住所がある人だけ |
| .co.jp | Corporate Japan (日本の企業) |
日本で登記した企業のみ。 しかも1社につき1個だけ。 |
「co.jp」の信頼性が高いのは、「日本に実在する会社である」という身元証明になるからです。
逆に「.com」などは誰でも取れるため、詐欺サイトなどで使われることもあります。
4. URLの構造を知ろう
最後に、普段見ているURLの構造を分解してみましょう。
https://www.google.com というURLは、以下のように分解できます。
- https:プロトコル(通信手段)。「安全な通信でお願いします」という意味。
- www:ホスト名。「Webサーバーさんをお願いします」という意味。
- google.com:ドメイン名。「グーグル社の」という意味。
手紙の宛名で言えば、
「速達で(https)、グーグル社の(domain)、Web担当者様(www)へ」
と書いているのと同じことなのです。
まとめ
- ドメインは、IPアドレスにつけた「人間用のあだ名(表札)」。
- DNSは、ドメインをIPアドレスに変換してくれる「電話帳サービス」。
- .co.jpは信頼の証。
「DNSエラー」と出たら、「あ、電話帳が見つからなくて、相手の電話番号が調べられない状態なんだな」と思ってください。
回線が切れたわけではなく、案内係がサボっているだけかもしれません。