【Web基礎】パケット通信とは?データを「小分け」にして送る理由

スマホの契約で「パケット定額制」や「パケット通信料」という言葉を耳にします。
この「パケット(Packet)」とは、英語で「小包」という意味です。

インターネットの世界では、写真や動画などのデータを、そのまま丸ごと送ることはありません。
必ず「小さなサイズに分割して(小包にして)」送ります。

なぜそんな面倒なことをするのか?
この記事では、パケット通信の仕組みを「引っ越しの荷物」に例えて解説します。

1. パケット通信=「段ボール箱での引っ越し」

あなたが引っ越しをするとします。
タンスや冷蔵庫を、そのままの状態でトラックに放り込む人はいませんよね。
必ず「段ボール箱」に小分けにして詰めるはずです。

ネットの世界も同じです

  • 大きなデータ(動画など):家財道具一式。
  • パケット:段ボール箱(1つ128バイト〜1500バイト程度)。

1GBの動画を送る時、コンピュータはそれを何万個もの「パケット(段ボール)」に瞬時に分割します。
そして、受け取った側で、再び元の形に組み立て直すのです。

2. なぜ小分けにするの?(メリット)

データを小分けにする最大の理由は、「回線をみんなで仲良くシェアするため」です。

もし分割しなかったら…?(回線占有の問題)

Aさんが巨大な動画を送っている間、インターネットという道路を「Aさんの巨大なトラック」が塞いでしまいます。
その間、他の人はメール1通さえ送れず、Aさんの通信が終わるのを待たなければなりません。

しかし、パケット(小包)に分割すれば、道路はスムーズに流れます。
「Aさんのパケット」の合間に「Bさんのパケット」や「Cさんのパケット」を割り込ませることができるからです。

このように、1本の回線をみんなで譲り合って使えるのがパケット通信の凄いところです。

3. パケットの構造(ヘッダとペイロード)

一つのパケット(小包)は、2つの部分でできています。
これも宅配便と同じです。

① ヘッダ(Header)= 伝票・宛名ラベル
「宛先はどこか」「送信元はどこか」「これは何番目の箱か」といった情報が書かれています。
これがないと、どこに届ければいいか分かりません。
② ペイロード(Payload)= 中身
実際に送りたいデータ(写真の一部など)です。

バラバラに届いても、ヘッダに「これは100個中の3番目の箱だよ」と書いてあるので、受け取り側は正しく元の順番に並べ直すことができます。

4. 試験に出る!「回線交換方式」との違い

ITパスポート試験では、昔の電話の仕組み(回線交換方式)と比較されます。

方式 イメージ 特徴
回線交換方式
(昔の電話)
糸電話 通話中は回線を独占する。
話し中の時は、他の人は使えない。
品質は安定するが無駄が多い。
パケット交換方式
(インターネット・VoIP)
高速道路 データを小分けにして送る。
回線をみんなで共有できる。
混雑すると遅くなることがある。

LINE通話などのインターネット電話(VoIP)が安いのは、専用の線を独占せず、みんなで共有しているパケット通信を使っているからです。

5. 経路はバラバラでもOK

パケット通信の面白いところは、「全ての箱が同じ道を通るとは限らない」ことです。

「1号車は高速道路で」「2号車は一般道で」といった具合に、その時空いているルートを自動的に選んで運ばれます。
途中で一部の箱が迷子になっても(パケットロス)、TCPというプロトコルが「3番の箱が届いてないよ!もう一回送って!」と再送を要求するので、最終的にはちゃんと揃います。

まとめ

  • パケットとは、データを小さく分割した「小包」。
  • 小分けにすることで、1本の回線をみんなで共有できる。
  • ヘッダ(宛名)がついているので、バラバラに届いても復元できる。

「ギガが減る」というのは、この「パケット(段ボール)」を運ぶトラックの燃料代を払っているようなものです。
巨大な動画を見る時は、それだけ大量の段ボール箱がインターネット上の道路を走っていると想像してみてください。

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