ファイル管理とは?大事なところだけ解説!

今回はオペレーティングシステムの役割の一つであるファイル管理について解説します。

オペレーティングシステムとは?大事なところだけ解説!

ファイルとは

ファイルとは、コンピューター上で情報を保存・管理するための単位です。文書、動画、音声、プログラムのコードなど、あらゆるデータがファイルとして表現されます。ファイルには名前が付けられ、HDDやSSDなどのストレージに格納されます。

ファイルの構成要素

ファイルは以下の3つの要素で構成されています。

  • ファイル名
  • データ
  • メタデータ

ファイル名

ユーザーがファイルを識別するための名前です。私たちが普段、エクスプローラーから確認しているものがファイル名です。

データ

ファイル内に保存されている実際の内容です。バイト単位で構成されています。

メタデータ

作成日時、更新日時、所有者、アクセス権などのファイルに関する情報です。

ファイルの種類

ファイルには様々な種類があり、大きく以下の3つに分けることが出来ます。

  • テキストファイル
  • バイナリファイル
  • システムファイル

テキストファイル

純粋な文字データのファイルです。txtファイルなどがあります。

バイナリファイル

テキスト以外のデータ形式のファイルです。exeファイルや、jpgファイルなどがあります。

システムファイル

OSの動作に必要な重要なファイルです。Windowsを例にすれば、system32フォルダ内のファイルが該当します。

ファイル管理

ファイル管理では、ファイルやフォルダ(ディレクトリ)の作成、編集、保存、削除、アクセス制御を行います。そして、ファイル管理の基盤となるのはファイルシステムです。ファイルシステムは、ストレージデバイス上でデータを構造化して保存する仕組みを提供します。NTFS(Windows)やext4(Linux)、APFS(macOS)などがあります。

フォルダ構造

フォルダ構造(ディレクトリ構造)は、ファイルを効率的に管理するための階層的な配置方法です。この仕組みにより、関連するファイルをグループ化し、アクセスや整理を容易にします。

階層構造の最上位にあるディレクトリをルートディレクトリと言います。また、ディレクトリの下位に作成されたディレクトリはサブディレクトリと言います。さらに、現在捜査対象であるディレクトリはカレントディレクトリと言います。

パス指定

ファイル管理の階層構造では、ディレクトリやファイルを指定するために、絶対パスと相対パスを使います。

絶対パス

ルートディレクトリを基点に、目的となるディレクトリやファイルまでの経路を指定します。

相対パス

カレントディレクトリを基点に、目的となるディレクトリやファイルまでの経路を指定します。

フォルダ構造が上記のような場合について考えてみます。

text1を絶対パスで指定する場合は、/A/C/text1
相対パスで指定する場合は、./C/text1

text2を絶対パスで指定する場合は、/B/text2
相対パスで指定する場合は、../B/text2

ルートディレクトリを指す場合は、”/”で指定することが出来ます。
また、カレントディレクトリは”./”、一つ上のディレクトリは”../”で指定することが出来ます。

バックアップ

磁気ディスクの障害などに備えて、定期的にデータをバックアップしておく必要があります。バックアップしたデータは、別のストレージに保存し、長期的な保存を目的としています。バックアップの方法には以下の3つの方法があります。

  • フルバックアップ
  • 差分バックアップ
  • 増分バックアップ

フルバックアップ

ファイルやデータ全体を完全にコピーします。リストアが簡単になる一方でストレージ容量と時間を多く消費してしまいます。

差分バックアップ

前回のフルバックアップ以降に変更されたデータのみをコピーします。フルバックアップに比べてく高速です。しかしその一方で、データ復旧時にフルバックアップと差分データを必要とします。

増分バックアップ

前回のフルバックアップ(または増分)以降に変更されたデータをコピーします。ストレージに使用が最小限になります。しかし、複数のバックアップデータを組み合わせる必要があり、復元が複雑になります。

スナップショット

スナップショットは、特定の時点でのファイルシステムやデータの状態をコピーして保存する技術です。バックアップに似ていますが、スナップショットは通常、短時間で作成でき、差分データを活用するため効率的です。

また、目的も異なりデータやシステムのある時点の状態を迅速に保存・復元することが目的です。保存場所は同じストレージ内であり、短期保存が主流です。

まとめ

今回は、オペレーティングシステムの役割の一つであるファイル管理について解説しました。ファイル管理は、ファイルシステムがディレクトリ構造を利用し、2種類のパスでファイルを指定することで実現されていました。また、ファイルのバックアップには3種類あり、それぞれデータの保存・復元の方法が異なりました。

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