【IT基礎】BIOS(バイオス)とは?OSが起きる前に働く「早番の開店準備係」

パソコンの電源ボタンを押した直後、メーカーのロゴが出たり、一瞬だけ黒い画面に英語がズラッと並んだりしますよね。
あの時間は、まだWindows(OS)は起動していません。

あそこで働いているのが「BIOS(バイオス)」というプログラムです。
普段は表に出てこない裏方ですが、彼がいないとパソコンは絶対に起動しません。

この記事では、BIOSの役割を「お店の開店準備スタッフ(早番)」に例えて解説します。
最近のパソコンで主流の「UEFI」についてもバッチリ分かります。

1. BIOSは「早番の開店準備係」

BIOS(Basic Input Output System)は、マザーボードという基盤に最初から焼き付けられている小さなプログラムです。

パソコンの起動プロセスを、レストランの開店に例えてみましょう。

① 電源ON(朝8:00)
店長(OS)はまだ寝ています(ストレージの中で)。
最初に出勤してくるのが、早番バイトのBIOS君です。
② 設備チェック(POST)
BIOS君は、店長が来る前に店の設備を確認します。
「電気はつくか?(メモリ確認)」「食材はあるか?(HDD確認)」「レジは動くか?(キーボード確認)」
もしここでキーボードが繋がっていなかったら、「キーボードがないぞ!」と警告音を出して教えてくれます。
③ 店長を起こす(ブートストラップ)
準備が整ったら、BIOS君は倉庫(ストレージ)へ行き、寝ている店長(Windows)を叩き起こします。
「店長、準備完了です!あとは任せました!」
④ 業務引き継ぎ(OS起動)
ここで画面にWindowsのロゴが出ます。
BIOS君は裏へ引っ込み、あとは店長(OS)がすべてを仕切ります。

つまり、「OSが動き出すための舞台を整える」のがBIOSの仕事です。
BIOSが「HDDが見つからない!」と判断したら、OSを呼びに行くことができないため、パソコンは起動しません。

2. 現代版BIOS、その名は「UEFI」

実は、昔ながらの「BIOS」はもう古くなりつつあります。
最近(Windows 8以降くらい)のパソコンには、BIOSの進化版である「UEFI(ユーイーエフアイ)」が搭載されています。

BIOSとUEFIの違い

機能 昔のBIOS 最新のUEFI
画面 青背景に白文字
(キーボード操作のみ)
グラフィカル
(マウスで操作可能)
起動速度 ゆっくり 爆速(Fast Boot)
大容量HDD 2TBまでしか扱えない 2TB以上もOK

要するに、「超仕事が早くて、マウスも使える有能な新人バイト」がUEFIです。
今は習慣的に「BIOS」と呼んでいても、中身は「UEFI」であることがほとんどです。

3. なぜコンセントを抜いても時計が狂わないの?

パソコンの電源をコンセントから抜いて、1ヶ月後に起動しても、時刻はズレていませんよね。
電気が通っていないはずなのに、なぜ時間を覚えているのでしょうか?

マザーボード上の「ボタン電池」の正体

デスクトップPCの蓋を開けてみると、基盤の上に銀色の「ボタン電池(コイン電池)」が付いています。
これを「CMOS(シーモス)バッテリー」と呼びます。

BIOSの設定や時計機能は、この小さな電池の電力で、24時間365日維持されているのです。
もし「パソコンの時計が毎回ズレる」という現象が起きたら、このボタン電池(数百円)を交換すれば直ることが多いですよ。

4. ITパスポート試験に出る!「ブート順序」

BIOS/UEFIの設定画面で一番よく使うのが「起動順序(Boot Order)」の変更です。

BIOSは、店長(OS)をどこへ探しに行くかリストを持っています。

  1. USBメモリを見る
  2. DVDドライブを見る
  3. ハードディスク(SSD)を見る

通常はハードディスクからWindowsを起動しますが、トラブル時に「復旧用USB」から起動したい場合は、BIOS画面でこの順番を入れ替える(USBを1番にする)必要があります。

「OSが起動しないときは、BIOS設定でブート順序を確認する」というのは、ITエンジニアの基本スキルです。

まとめ

  • BIOSは、OS起動前にハードウェアの点検をする「開店準備係」。
  • 最近は、高機能なUEFIに置き換わっている。
  • ボタン電池(CMOS)のおかげで、電源OFFでも設定や時刻を忘れない。

次にパソコンを起動するとき、最初の一瞬の「黒い画面」に注目してみてください。
「おっ、今BIOS君が点検してるな」「店長(OS)を起こしに行ったな」とイメージできれば、もうパソコンの仕組みは怖くありません。

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