私たちが普段、スマホやPCでネットを見ている時、画面の裏側では常に「2人の登場人物」が会話をしています。
それが「クライアント」と「サーバー」です。
ITパスポート試験などの基礎問題では、この「クライアントサーバシステム」の仕組みが必ずと言っていいほど出題されます。
難しそうな言葉ですが、関係性は「レストラン」と全く同じです。
この記事では、Webの基本となるこの2つの役割を解説します。
これを読めば、「サーバーが落ちた」というニュースの意味も具体的にイメージできるようになります。
1. クライアントは「注文するお客さん」
クライアント(Client)とは、直訳すると「依頼人」やお客さんのことです。
ITの世界では…
- あなたのスマホ(ブラウザ)
- あなたのPC
- ゲーム機
これらがクライアントです。
彼らの仕事は、「これを見せてください!」と注文(リクエスト)を出すこと、そして「届いた料理(データ)をお皿(画面)に綺麗に盛り付けて表示すること」です。
2. サーバーは「料理を作る厨房」
サーバー(Server)とは、直訳すると「提供する人(Serveする人)」のことです。
ビールサーバーのサーバーと同じ意味ですね。
ITの世界では…
- Googleのデータセンターにある高性能コンピュータ
- Webサイトのデータが保存されているコンピュータ
彼らの仕事は、「注文されたデータを探してきて、加工して、お客さんに届ける(レスポンス)こと」です。
クライアントと違い、24時間365日、いつ注文が来てもいいように常に電源が入っています。
3. Web閲覧の流れ=レストランの注文
あなたがスマホで「Yahoo!」のページを見る時、実はこんな会話が行われています。
- ① リクエスト(注文)
- 客(スマホ):「すみません、Yahooのトップページのデータをください!」
(インターネットというウェイターが注文を厨房へ運びます) - ② 処理(調理)
- 厨房(サーバー):「あいよ! 今日のニュースと、天気のデータを混ぜ合わせて…はい、HTML一丁あがり!」
- ③ レスポンス(提供)
- 厨房(サーバー):「お待たせしました、これがYahooのページデータです!」
(ウェイターが客の元へ運びます) - ④ 表示(実食)
- 客(スマホ):「ありがとう!これを画面に表示するね!」
私たちがリンクをタップするたびに、この「行って、帰って」という往復(通信)が一瞬で行われているのです。
4. サーバーにも「担当」がある
厨房の中に「寿司職人」や「パティシエ」がいるように、サーバーにも役割分担があります。
| サーバーの種類 | 役割(得意料理) |
|---|---|
| Webサーバー | ホームページのデータ(HTMLや画像)を渡す係。 接客担当のリーダー。 |
| メールサーバー | 電子メールを送受信する係。 郵便配達員のような仕事。 |
| データベース(DB)サーバー | 顧客リストや商品データを管理する係。 倉庫番や金庫番。 |
大規模なサービス(Amazonなど)では、これら何千台ものサーバーが連携して動いています。
5. 「サーバーが落ちる」とは?
人気チケットの発売日などに「サーバーが落ちた(ダウンした)」と言いますよね。
これは、「厨房がパンクした状態」です。
普段は10人くらいの客しか来ない店に、いきなり1万人が押し寄せて「ラーメンください!」と叫んでいるようなものです。
シェフ(サーバー)は「無理無理!さばき切れない!」となって、思考停止(フリーズ)してしまいます。
これがサーバーダウンです。
まとめ
- クライアント:注文する客(スマホ・PC)。
- サーバー:データを提供する厨房(高性能PC)。
- リクエスト(注文)とレスポンス(提供)のキャッチボールでWebは動いている。
普段何気なく見ているWebサイトも、「遠く離れたどこかの厨房(サーバー)が、私のために料理(データ)を作ってくれたんだな」と思うと、少し愛着が湧いてきませんか?